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柿沼整鍼灸療院

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 2~3週間前から左腕ひじあたりが腱鞘炎に罹(かか)ったように痛い。骨に原因があるようではない。こんなときに思い出すのが柿沼さんの鍼(はり)だ。

 柿沼さんは両国・回向院裏にあって、おやじと同じ歳の “超、超アナログ人間” 。 “時間=お金” なんて発想はなく、今どきめずらしいくらいにじっくりと治療してくれる。「きょうは時間はあるんですか?」「はいっ」。午後1時から始めた治療、終われば午後3時を過ぎていた。

 まず触診。ひじが痛いのに執拗に手をさわる。にぎらせるのではなく、手のひらを開け、指を反らせることを繰り返す。そして、まず左半身に鍼(はり)を打ち、終われば看護師の奥さんと二人してマッサージ。これで体幹のズレなどを完全に把握したようだ。

 柿沼さんを訪問したのは5~6年ぶり。予約電話をしたときは顔も思い出せないようだった。カルテも「見つからなかった」とか。それが…、それがだ。治療をはじめた途端、「少し太ったんじゃないですか?」。先生の手が患者を覚えている。

 朝起きる。腕の痛みが嘘のように消えている。
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by h-fuku101 | 2013-08-01 06:31 | Comments(0)

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