また一人
まず差出人を見る。
「木曽田勝二?知らないなぁ…、えっ、まさか!?」。
「姉、木曽田啓子が5月4日に65歳で永眠しました」。
おやじが入った会社はまず1週間、研修所に入所し、ここで仕事の基礎的なことが教えられる。研修生は18歳から22歳と若いから、当然話題は異性問題。同じ部屋の松井が「おいっ、おまえのクラスの女の子を紹介してくれ」と来た。その “女の子” が木曽田だった。
当時は、本当に3枚目だった。「おい、木曽田、あいつがおまえのことを好きらしいぞ。付き合ってやってくれ」と言ったら、「私もあの人、いいなって思ってた」( なにも俺の手を借りることないだろ!)。かくして二人はめでたく結婚し、そして、10年以上して離婚。その後、お父ちゃんとは没交渉だが、お母ちゃんからは毎年、年賀状が届くようになった。
思い出が若い頃に直結しているだけに強烈過ぎる。電話で最後に話したのは5~6年前か。「もう仕事がしんどなって来たわ」。その声が今も耳に残っている。
木曽田よ、早過ぎるよ、まだ早いよ。同期生がまた一人逝った。
by h-fuku101 | 2013-12-11 06:00 | Comments(0)