法隆寺(ほうりゅうじ)
回廊を覆う甍(いらか)の1枚1枚からも飛鳥文化の匂いがする
「この上の中門とそれに続く回廊、左の五重塔、右の金堂は飛鳥時代の創建で、1300年経っています。正面の大講堂は残念ながら一度火災に遭ったんですが、それでも1000年です」。ボランティアの人が話す1000年という歳月が “ついこの間” のような響きを持ち、その爽快さから、思わず笑ってしまった。
法隆寺。いわずと知れた世界最古の木造建築だ。数えきれないほどの人災・天災を見てきただろうに、よくぞ今の時代にまで残ってくれた。
法隆寺は、この五重塔や金堂が建つ西院伽藍と、夢殿に代表される東院伽藍から構成されているが、どの地区も、とにかく “石を投げれば国宝に当たる” と言えるほどに歴史的価値の高いものばかりが納められている。例えば、百済観音像や聖徳太子等身の救世観音像などだが、その一つひとつを書けば際限がない。とにかく、きちんとしたかたちで後世に伝えて欲しいものだ。
ボランティアの人との話しが弾む。
「今夜から雪になるようですね」
「雪の法隆寺もまたいいものですよ」
「では、明日の朝、雪が降っていればもう一度来ます」
中門に立つ金剛力士像は奈良時代の作
“1300年トリオ” の回廊から金堂、五重塔を仰ぐ
by h-fuku101 | 2014-02-15 07:08 | Comments(0)