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都心の一角で

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 「都心に出るのが嫌になった」のは事実だが、だからと言って何もかも切り捨てる訳にはいかない。その第一は珈琲専門店の「但馬屋」で、もう一つの第一は床屋。頻度は圧倒的に前者だが、通った年数は断然後者。中心人物への思い入れを考えれば、どちらが一位とはランク付けできない。

 千駄ヶ谷駅の改札口近くが工事用の覆いに囲まれている。「あれぇ、エクセルシオールが拡張工事でも始めたかな?」。今、おやじの思考回路は脈絡・継続性・先見性なく、その場限りの ”点思考” 。
 
 千駄ヶ谷のことならOさんに限る。

 「駅前の工事は何なの?」
 「オリンピックですよ」

 「何がエクセルシオールだよ。千駄ヶ谷と言えば国立競技場じゃないか! アホ・ボケ・カス。おまえはここに何年いたんだよ」。思えば、何十年経っても東西入り混じった中途半端な言葉使いだ。

 帰りの立ち寄りはやっぱり「但馬屋」。カウンターもイス席も外国人に占められ、店長が孤軍奮闘している。めずらしく韓国や中国の観光客はいない。

 「おっ、客層が変わったね」「オリンピックまではこの調子だよ」「世界に羽ばたく但馬屋だね」はいいが、また親しくなった店員さんの一人が辞めるという。年々、自分の居場所が狭くなる。

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by h-fuku101 | 2016-07-21 06:28 | Comments(0)

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