津軽行 Vol.2

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「斜陽館」には観光バスから降りたった人たちが次々に入っていく


 津軽平野は広い。その広い平野に忽然と岩木山がそびえ、県南には八甲田の山並みだ。弘前あたりに住む人たちにとってこれらの山々は、どこにいても頭から離れない、故郷を代表する風景の最たるものだろう。

 弘前城のさくらはまだ蕾(つぼみ)だった。弘前駅の観光案内所を訪れる観光客の多くは、聞いても咲き出すはずがないのを承知のうえで、なお未練がましく開花状況を聞いている。どうやら28日が開花日で、見ごろは5月3日以降になりそうだ。

 りんごはまだ蕾すら付けていない。おまけに旅行2日目は雨が降ったり止んだり、ところによりカミナリ…とか。弘前市内散策はあきらめ、車を借りて竜飛岬まで出掛けてみた。

 道は、まるで北海道新幹線の工事現場を追いかけるように北へ北へと続いている。三厩(みんまや)村を過ぎるとまもなく竜飛岬だ。石川さゆりが「津軽海峡冬景色」を熱唱して出迎えてくれた。

 階段国道を見、帰路、中泊で食べたイカの刺身定食のうまかったこと。身は透き通り、その甘さは普段、絶対に味わえることはない。サザエのつぼ焼きも絶品ですなぁ。十三湖を過ぎ、金木町に入ると太宰治記念館の「斜陽館」だ。津軽三味線会館は実演時間が過ぎていたので遠慮した。

 撮影行のはずの旅は、もはや完全に観光旅行化していた。
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斜陽館内部の階段。旅館だったとは言え、実に広い


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竜飛岬の漁港。岩の向こうには函館がうっすらと見える


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道の途中で水芭蕉を偶然見つけ、思わず “一枚”


by h-fuku101 | 2013-04-30 05:23 | Comments(0)

津軽行

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 その旅は、「ひゃ~!」という感嘆符とともにはじまった。

 青森県に入ったのは過去3回。1回目は約30年前。途中まで在来線で行ったのか東北新幹線に乗ったのかの記憶すら残ってないが、仙台の人と車で八戸あたりを巡回した。恥ずかしい話しだが、このとき八戸以外に二戸、三戸~七戸という地名があることを初めて知った。

 2回目は東北道を通って函館まで行ったとき。このときに焼き付けた岩木山の雄姿が鮮明に残り、その後も頭を離れない。その函館には約1か月滞在したが、このときに奥尻島沖地震に遭遇した。

 そして、3回目はFさんが案内してくれた十二湖。思えば、青森県の東西を少しかじり、中央部は素通りという何ともおかしい過去が青森県の出会いの歴史である。

 「ひゃ~!」の一つはフキノトウだ。新青森駅から弘前駅に向かう線路脇には採る人もないままにフキノトウが顔を出している。この光景を見て一人騒ぐ関西弁のおやじは、地元の人には不思議な人種に映ったことだろう。そして、この「ひゃ~!」は旅の期間中、行く先々でずっと続くのである。

 もう一つの「ひゃ~!」は、やっぱり岩木山だ。弘前駅が近づくにつれて再現されてくるあの日の雄姿。天気の加減で少し霞んではいるが、記憶の底にしっかりと残る雄姿が今、目の前に迫っている。
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by h-fuku101 | 2013-04-29 09:13 | Comments(0)

目に青葉

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モミジやカエデの若葉は新鮮だ


 ~目には青葉 山ほととぎす 初がつお~

 この句は、江戸時代の俳人:山口素堂の作として広く知られている。

 素堂が詠んだのは5月。だが、今の世の中はもう10日以上も前に青葉や若葉がうれしい季節になってしまっている。

 「めでたさも中くらいなりおらが春」は小林一茶だが、「うれしさも半分なりや目に青葉」はおやじの心境。大氷河の消滅や減少を知らせるニュースに接するたびに「地球温暖化をなんとか食い止めたい」との忸(じく)ちたる想いに駆られる。

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 ※来週まで休みます。

by h-fuku101 | 2013-04-24 06:52 | Comments(0)

豆たち

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豆類の花の代表選手はなんと言っても藤の花


 豆類には目がないとは何回か書いてきた。現に、この春もほぼ毎日、わが家の食卓を賑わしてくれている。

 一番頻度が高いのがグリーンピース。パックを一つ買ってくると2日に分けて豆ごはんを食べることができるので、うれしさも倍増だ。高野豆腐には絹サヤが合う。厚揚げの煮物にはインゲンが欠かせない。箸休めにはなんと言ってもそら豆か。「茹で時間は3分がベストだ」と、一人わかったような顔をしている。

 たまに気が向くとじっくりと大豆を煮る。前日の夜から水に浸け、目が覚めると同時に煮始める。甘く味付けるのは好きじゃない。だが、黒豆や金時豆は甘くないといけない。行きつけのインド料理店で注文するのは決まって「豆とチキン」。ちなみに辛さは「ミディアム」ってか。

 今、豆たちの花が旬を迎えている。
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スイートピーの花は色とりどりで楽しい(上・下)

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ヒスイカズラは東南アジアの花だが、立派な豆科だ(上・下)


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by h-fuku101 | 2013-04-23 05:52 | Comments(0)

薬師池公園あたり Vol.3

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クリンソウに出会えるのがエビネ園に来る楽しみの一つでもある


 グルコサミン&コラーゲンを飲み続けているせいかどうか、いっときの右足親指付け根の痛みはグ~ンと少なくなった。だが、足が疲れてくると、常態的に脹脛(ふくらはぎ)下部から踝(くるぶし)あたりが軽い痛みを伴ってパンパンに張ってくるのがわかる。

 薬師池公園から町田ぼたん園、町田エビネ園にかけて、そこそこのアップダウンはあるが、距離にすればまだ3kmほどしか歩いていない。この程度で張りを覚えるようではどうにもいけない。

 町田エビネ園の開園は19日。5月12日までの3週間強営業するが、おやじの目的は、エビネ君たちはもちろんだが、むしろクリンソウにある。

 たまたま居合わせたご夫婦の話しが聞こえて来た。「あっ、ここにクリンソウが咲いている。でも、ずいぶんと数が少なくなったなぁ…」。確かに5~6輪しか咲いていない。その理由が、開園初日でまだ咲きそろっていないということであって欲しい。
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クリンソウの近くにはシャガの群生地



エビネ園の主役たち

by h-fuku101 | 2013-04-22 04:29 | Comments(0)

薬師池公園あたり Vol.2

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 薬師池から600mほど離れたところにあるのが「町田ぼたん園」。

 前回はまだ若いおやじが、「おい、もう600mは歩いたぞ。まだ着かないのか」などとブツブツ言いながら歩いていたなぁ…。

 ぼたん園に至る道は、同じ方向に向かう人たちの会話がなぜかよく聞こえてくる道でもある。

 今回、前を歩くのはご夫婦。旦那は小柄で、話し声はほとんど聞こえない。遅れがちに歩く奥さんの声は、小鳥たちのさえずりさえも消してしまうほどに大きい。少し登り気味の坂に息を切らせながらの一人会話の内容は意味不明。だが、旦那には理解できているんだろう。「うん、会話ってそれでいいんだよ」。

 17日に開園したぼたん園。時刻はまだ10時前だが、そろそろ賑わいはじめてきた。
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by h-fuku101 | 2013-04-21 08:13 | Comments(0)

薬師池公園あたり Vol.1

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 町田市にある薬師池公園。この周りには町田ぼたん園や町田エビネ園もある。そのぼたん園が17日、エビネ園が19日に開園したというので出かけてみた。

 小田急町田駅からバスで約20分のところにある薬師池で降り、まず薬師池公園を歩く。

 ここは夏のハスでしか知らない。だが、紹介されている資料を見ると、四季折々の花々や紅葉、雪景色なども十分に楽しめそうな、なかなかいいところだ。もう少し近ければ足しげく通う公園の一つにしたいとさえ思えてくる。

 今回訪れた目的は数年前、園内の「万葉薬医門」で見た「あまどころ(甘野老)」をカメラに収めること。だが、まだ少し早かったようだ。変わりにというにはあまりにも可愛い過ぎるが、スズランが庭の片隅にこじんまりと咲いていた。
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by h-fuku101 | 2013-04-20 05:50 | Comments(0)

ハナミズキの並木道

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 ハナミズキが咲き出すと、なぜか並木道を訪ねたくなる。

 去年は、昔住んでいた東村山に行ってみた。武蔵五日市駅からツルツル温泉に向かう途中に植えられたハナミズキの様子はいつまで経っても頭から離れない。だが、まだ行けない。

 「わが家の近くにないものか?」とネットで探してみる。「あった!」。南菅(みなみすげ)小学校への通学路がなかなかいい並木道になっているという。愛車で10分程度の、本当の近場だ。

 頭のなかでいつも同じせめぎ合いがある。
 
 「おい!電線は何とかならないか!」「何を勝手なことを。おまえは部外者じゃないか。住民には生活があるんだ!」。

 そんな愚にもつかぬ葛藤(かっとう)をよそに、青い空に白いハナミズキ。実にきれいなものですなぁ。
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by h-fuku101 | 2013-04-19 06:12 | Comments(0)

神木山等覚院のツツジ

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 今年もまた神木山等覚院のツツジがきれいに色づいた。

 等覚院は天台宗のお寺。去年は来なかったから2年ぶりの参詣となる。

 極めてローカルな話しで恐縮だが、多摩区長尾橋から宮前区神木本町への切通しはそこそこの勾配があり、距離も300~400mほどつづく。以前はゼーゼーと喘ぎながらも愛車でなんとか登り切ったものだが、近頃はどうにもいけない。残り100mが、肉体的というより精神的な限界点になっている。人間の “老い” がまず精神面からというのは疑う余地がない。

 愛車を押しながら登り続ける横を電動自転車の女性が “上から目線” で通り過ぎる。行きつけの自転車屋のおじさんが言っていた「近頃は、こちらも電動に力を入れているんです」が、声色をともなって思い出された。

 「てやんでぇ~、俺が電動に乗りたいと思うようになったときは、愛車にさよならを告げるときだぁ~」。

 意味もなく荒ぶる気持ちとは別に、朝7時前の等覚院はひっそりとしている。
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by h-fuku101 | 2013-04-18 09:44 | Comments(0)

えびね展

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 神代植物公園でえびね展が開かれている。

 撮影許可をもらってレンズを覗(のぞ)く。ファインダーに飛び込んでくる被写体がどうしても早春に見た春蘭と重なる。違いがわからない。

 えびねはラン科エビネ属、片や春蘭はラン科シュンラン属。えびねの特徴を読んでみる。

 ~花の大きさは1~2cmで、花色や形は種(しゅ)ごとに特徴があるだけでなく、同じ種のなかでも非常に個体差があり、そのため「2つと同じものはない」と形容される~

 植物学的には、「属」が違えばまったく別物ということなんだろうが、同じ属、同じ種でも「2つとして同じものがない」世界。面倒くさがり屋のおやじのなかでは「えびねも春蘭も同じ」という結論に達した。

 だが、凛(りん)として、精神性の高さを感じさせる姿は、春蘭同様、観る者を惹きつけずにはおかない。
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by h-fuku101 | 2013-04-17 06:28 | Comments(0)