「主題の外」の開き直り

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 久しぶりに気持ちのいい朝がやってきた。そうだ、生田の森に入ろう。

 少しばかり霞(かす)んで見える神社跡。往時の在処(ありか)を示す幾何学的に並べられた石柱に今、朝の光りが「サッ!」と射し込んできた。この時期の、この時間は、この光りの筋を見たくてここにやって来る。

 参道脇のモミジとイチョウはまだ青い。だから、撮った写真は全体的に暗い。「これは寄る年波からくる好みの色か、それとも性格の反映か・・?」

 「あれっ、ここにあるワンポイントの赤は何だ?」。

 実の名前が思い出せない。以前は喉元まで登って来たのに、今は身体の奥深くうずもれ、動こうともしない。

 「え~い、今は実の名前など主題の外だ~い」。何事につけ開き直ることが多くなった気もする。

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by h-fuku101 | 2017-10-31 06:57 | Comments(0)

出石町は「新そばまつり」

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小さな出石町だが、蕎麦屋が何と50軒もあると言う


 出石見物は23日(月)。その日午後の特急で豊岡駅から大阪に戻る予定だ。ところが、台風の影響で列車が動いていないと言う。運行する見通しも立っていないようだ。

 「どうする?」
 「もう一泊するしかないやろ」

 冠水のために行けない城崎温泉をあきらめ、出石町でホテルを予約する。台風でキャンセルした人が多いんだろう、苦労なく確保できた。それにしても、 “毎日が日曜日” の小集団。気楽なものだ。

 翌日も列車は運休。思った以上に台風の影響・被害が大きいようだ。レンタカー会社に聞くと「先ほど高速道路は開通しました」と言う。大阪までの距離は150㎞。「では、車で戻ることにしましょう」。

 思いもよらず出石町を堪能した。出石は今、「新そばまつり」の最中。大内宿、桧枝岐村につづき新そばに有りついたが、「そう言えば、神代植物公園前の『るりり』でも食したなぁ」。

 ことしはどうやら新そばの当たり年のようだ。

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江戸時代の船着き場の名残りを示す「おりゅう灯篭」



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有子山にある稲荷社への参道は「お城坂」とも呼ばれている


by h-fuku101 | 2017-10-29 11:44 | Comments(0)

城下町:出石(いずし)

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 困ったことに台風のど真ん中に入ってしまった。

 泊まった部屋は海辺の丘に建つ8階建てホテルの5階。わが廃屋より格段に堅牢とはいえ、慣れない環境。一晩中、窓を圧し、叩きつける雨風に落ち着かない夜を過ごした。

 技量はともかく、意識は立派なプロ気分のおやじ。不謹慎だが、「風景写真を志すものは環境が厳しければ厳しいほどいい」とばかり朝5時過ぎ、海岸近くに向かう。が、車のドアが開けられないほどの風、そして、痛いほどの雨。わが志は、自然の前に微塵に打ち砕かれた。

 朝10時過ぎ、ホテルを出る。雨風は急に弱くなった。

 途中立ち寄った「道の駅」にあったのが「出石(いずし)のそば」。
 「私、この出石の町が大好きやねん」は3姉。
 「これから立ち寄るよ」
 「えっ、行ってくれるの? ひゃ~うれし!」

 こちらに来て知ったが、福知山、宮津、豊岡、竹田など、あちこちに小さな城下町がある。出石も然り。いい町だ。

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時の鐘「辰鼓楼(しんころう)」は折しもこの日、平成の大改修を終え式典を迎えた



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古城の石垣には何とも言えない気品と魅力、そして、哀愁が漂う



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西の隅櫓(すみやぐら)と石垣。東の隅櫓とともに出石城の両翼と言われる



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出石城跡。背後の山の頂上には有子山城跡もある





 

by h-fuku101 | 2017-10-28 10:27 | Comments(0)

強風と格闘した伊根集落

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お馴染みの伊根の家並み。台風直前なのに波は驚くほど静かだ


 旅行の目玉は独特の家屋が並ぶ伊根集落。4姉が20年ほど前に一度来たらしいが、他の5人は初めて。海辺に並ぶ家並みを見た瞬間からボルテージは上がりっぱなしになった。

 外海からうまい具合に隔絶された眼前の海は “台風直前” と言うのに波一つなく、浮かべられた舟も避難するでもない。これなら遊覧船で湾内を周遊できそうだが、さすがにそれは無理。折よく見つけたみたらし団子店でしばし休息した。

 家並みを撮りたくて一人、外に出る。

 5分ほど歩いて山の反対側に出た。その瞬間、傘が飛ばされるような風に見舞われた。「おっ、こりゃいかん」。傘をさしたまま写真が撮れるような軟(やわ)な日和ではないことを、波の静かさですっかり忘れていた。

 時刻は午後3時前。晴れていればいい景色だろうに、今は見物どころではない。あとは今夜の宿、「夕日ケ浦」までまっしぐらだ。

by h-fuku101 | 2017-10-27 06:38 | Comments(0)

さあ、天橋立へ

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きれいな円錐形の山が百人一首にも詠まれた大江山


 明けて22日(日)。大阪駅から福知山方面行きの特急「こうのとり1号」に乗る。発車10分前、ひょっこり甥(おい)の貴(たかし)が見送りに来た。3姉の次男で、それでも50代後半。さて、彼と会うのは何年ぶりだろう? 

 一番驚いたのは3姉。「見送りに行く」とは聞いていなかったらしい。「おまえ、何しに来た?」「見送りに」。およそ会話にはなっていない。

 福知山駅で乗り換え、列車は宮津駅に近づいていく。

 宮津駅から乗り込んだのは京都丹後鉄道。「丹後あおまつ号」など3つの観光列車が旅の興(きょう)を盛り上げてくれる。詳しくは、NHKが今夜放映する「てつたび」(写真家:中井精也)で紹介してくれるだろう。

 沿線にある大江山は百人一首や酒呑童子伝説で有名。東京では滅多に聞くことがなかった鬼退治伝説だが、関西では子供時代からよく耳にしていた。懐かしさと同時に、神話伝説などの多さも東西では格段に違いがあるようだ。

 さあ、観光列車が天橋立に着いた。雨に加えて風が少しずつ強さを増している。乗り込んだケーブルは「運行停止号(?)」。この便以後は運行を停止するという。人がいないのはいいが、真正面から強風が吹きつけてくる~。

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観光列車「あおまつ号」。一輌編成のかわいい車両だ



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正面からの強風と雨に「まいったァ~」の天橋立(「天橋立ビューランド」から)



 大江山 いくのの道の 遠ければ
  まだふみも見ず 天橋立 (百人一首:小式部内侍)

by h-fuku101 | 2017-10-26 06:31 | Comments(0)

散々な姉兄旅行から

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足元は雨でじゅくじゅく。が、奈良公園の神鹿と少しの紅葉が絵心をそそってくれる


 いい体験をした。

 毎年6月の姉兄旅行。だが、「今年は墓参りに帰れないから中止して」で一旦は立ち消え。ところが、収まらないのが姉たち。連日、メール、電話で「おいっ、どっか行こうや」攻撃。ならば、と「天橋立~伊根~夕日ケ浦」辺りを一泊で周ることにした。

 その後、衆院選が割って入る。おまけに台風。いやいや、最初から祟りにたたられた姉兄旅行となった。

 墓参りは雨のなか。久しぶりに訪ねた春日大社もまたしかり。姉兄旅行の天橋立~夕日ケ浦は大嵐のなか、そして、台風後は2日間にわたって列車運休となった帰路。いやいや散々な、それでいて思い出と抱腹絶倒に満ちた旅行と相なった。

 まだ頭が混乱している。さてさて、なにから話しはじめていいものやら・・。

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by h-fuku101 | 2017-10-25 06:50 | Comments(0)

芸術的なマー君のピッチング

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 米ア・リーグの優勝決定シリーズ、ヤンキース対アストロズは、マー君の芸術的なピッチングでヤンキースが快勝。対戦成績を3対2としてリーグ制覇に王手をかけた。

 それにしても見事な7回・103球、完封劇だった。三振こそ7つくらいだったが、打たせて取るピッチングは圧巻。球数を意識して、「少しでも長い回数を投げてリリーフ陣の負担を軽くしよう」というものだろう。

 解説した小早川さんのコメントもわかりやすくて、いい。アストロズのリリーフ投手の投球間隔が長いことを受けて、「これでは守ってる選手たちのやる気を阻害しているようなもの。もっとテンポよく投げて次の攻撃につなげないと」。これは一例だが、一事が万事、勉強になる。

 ヤンキース、ドジャースはともにあと1勝でそれぞれのリーグを制覇。マー君、ダル君、マエケン君の日本人投手が投げ合う姿が近づいている。が、油断は禁物だ。締めてかかろうぜ!

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※今週はここまで。25日にまたお会いしましょう。

by h-fuku101 | 2017-10-19 16:38 | Comments(0)

野球っておもしろい

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 NYY(ニューヨーク・ヤンキース)2番のジャッジがホームランを打ったのを見届け、家を出た。この1本で好投していたアストロズのピッチャーが交代した。回は7回裏、「もしかしたら逆転するかもしれないなァ」の希望的観測は見事、的中し、ヤンキースが勝ち星をタイに戻した。明日はマー君が先発だ。

 片やドジャース。こちらはダルビッシュ・ユー君が先発。家に戻り終盤戦だけを観る。6対1で楽勝ムード。ナショナル・リーグ制覇に王手をかけた。ここにはマエケン君もいる。願わくばヤンキースとドジャースが勝ち上がり、日本人投手たちで世界一の座を争って欲しい。

 日本の野球界もおもしろい。CS(クライマックス・シリーズ)でセ2位の阪神、パ2位の西武が敗れ、DeNAと楽天がそれぞれ広島、ソフトバンクに挑むことになった。レギュラーシーズンの野球はあまり観ないが、この時期は本当におもしろい。

 朝は大リーグ、夜はプロ野球。日米野球の違いがよくわかる。が、おやじはやっぱり日本人、自信を持って日本野球に軍配を上げよう。

 淀川長治さんじゃぁないが、「野球って、ほんとうにおもしろいですねぇ」。

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by h-fuku101 | 2017-10-18 15:21 | Comments(0)

あゝ、芭蕉翁

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 冷たい雨だ。つい数日前の気候は11月で、昨日、きょうは12月中旬。一方、南の海上には台風21号。一体全体、世の中どうなってしまったんだァ。

 連日、まじめにリハビリに通っている。

 「腰が痛い」と先生と向き合うとき、多少なりとも後ろめたさを感じるようではいけないと、今はすっかり心を入れ替えた格好だが、外出はこのときだけ。こう雨が降り続くと出るに出られず、我慢もそろそろ限界に達しつつある。

 今、無性に紅葉を観る旅に出たい。が、この時期の色づき葉はまだ山のなか。観たいおやじはなにをするにも腰と相談。あゝ、このジレンマをいかにとやせん。

 ~旅に病んで夢は枯野を駆けめぐる~

 レベルこそ天と地、月とすっぽん以上に差があるが、想いは今、芭蕉翁へといたっている。

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by h-fuku101 | 2017-10-17 06:30 | Comments(0)

“若返り” に心ウキウキ

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 「おやじさん、近ごろ髪の毛が黒くなってきたんじゃないですか?」と言うのは30年以上も通ってる床屋のOさん。

 「まさか、この歳でそんなことはないでしょ?」
 「いやいや80歳でも黒くなる人がいるんですよ」

 「へぇ~。髪が黒くなるって毛根が若返ってるってこと?」
 「そうですよ。なにか思いつくことってありますか?」
 「特段、なんにもしてませんよ。続けていることって言えば、朝のリンゴ、オニオン・スライス、それにトマトくらいかな?」
 「おぉ、私と違って身体にいいものばかり摂ってますね」
 「あぁ、あとお茶かな」
 「あっ、それだ。おやじさんはコーヒーも好きだけど、お茶もいいんですよ」

 「原因は加齢です」は今や “耳にタコ” 。近ごろめったに聞くことがない “若返り” に内心、ウキウキで千駄ヶ谷を後にしたが、チップはもう少し張り込んだ方が良かったかな!?

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by h-fuku101 | 2017-10-15 09:48 | Comments(0)