泰書展
主催者の柳田泰山氏は書の名門柳田家の四代目に生まれ、家伝の書法を今に伝えておられる。特に、「楷書(かいしょ)」の真髄を模索し、精進されていると言う。
秀行氏の作品は「凛々」。書評に書かれた先代・柳田泰雲氏とのエピソードは長いので省略するが、興味深く読んだ。
高尾紳路十段は「龍章鳳姿」。書評では「泰書展への出展は早や10年になる」と言い、「大切な手合いがない限り熱心に稽古(けいこ)に通ってくる」と書かれている。また、秀行氏が高尾十段に「屈屈伸」と言う言葉を贈ったことにも触れているが、この言葉は、高尾氏の棋風を表しているようで面白い。
趙善津九段の作品は「決然無主」。書評がいい。「これだけ着実に学ぶと線がしっかりしてくる。ほめられるのは線にスキがないこと。教室に来るたび半紙一枚に長横画を何本も書く。だからこそスキのない線が生まれてくる」。
秀行氏と交友があった高梨某氏(高梨聖健八段の父上か?)の作品は「一觴一棋」。「王義之『蘭亭序』に『一觴一詠』(一杯飲み干すごとに一つの漢詩を詠み上げる)があるが、 “一杯飲み干すごとに一局” と言うのもなかなか味わいがある」。 “破天荒(はてんこう)” と言われた秀行氏とその取り巻きを彷彿(ほうふつ)とさせる。
「泰書展」は今日2日まで。
by h-fuku101 | 2014-09-02 06:51 | Comments(0)